かの有名なFreakonomics Radioのポッドキャストが好きで良く聞いているのですが、最新の配信が結婚を取り扱ったものだったので、僕もちょっと結婚についての国際統計をみて、比較してみるのも面白いかなと。右の表1は国連が出版している論文の抜粋です。2010年は推計値が、それ以降は推定値が示されています。Y軸は女性全体に対する結婚しているかそれに準ずる関係になっている15歳から49歳までの女性の比率を百分率で表したもので、例えば日本で道を歩いていてたまたま通りかかった女性が15歳から49歳までの既婚女性である確率は50%泥土であるということを示しています。この表を見ただけで既にいくつかの一般的傾向が見えてきます。例えば、既婚女性は今後減ってゆくだろうということ。国によってその減り具合は違うようですが、一般的には減少傾向にありそうです。次に、国によって既婚女性の比率が結構違うということ。日本とフランスとの間には10%もの違いがあり、それが少なくとも20年にわたって維持されるわけで、これは人口動態とかだけでなく、色々な社会的な影響が出てくるような気がしてしまいます。
興味がわいてきたので、国連データをもう少し詳しく見てみることにしました。The World Marriage Data 2012(世界結婚データ2012年版)は公開されている国際比較データで、エクセルによく整理されていて、僕のささやかな好奇心に満たしてくれるには充分な代物です。案の定、日本とアメリカの比較だけ見ても、かなり面白いデータを見つけることが出来ました。
表2と3は生涯一度の結婚したことがない男女のそれぞれの年齢階層の中での比率を示しています。これは両国の最新のデータになっています。
見てすぐに気がつくのは、両方の国で、全ての年齢階層において女性のほうが結婚を経験した人の比率が高いということです。国際結婚や同性結婚のような細かいことを無視するとすると、次の二つの可能性が浮上します。一つは夫の年齢が妻よりも高い可能性、そして離婚した男性は離婚した女性よりも再婚する可能性が高い可能性です。なぜなら、結婚は1対1の関係で起こるものですので、男性の結婚経験者が少ないということは結婚経験が特定の男性に比較的集中していること、そして女性では分散していることを示唆しているからです。しかし、この二カ国を比較するだけでも面白い発見があります。例えば、日本では1/3以上の男性が30代後半になっても結婚できないでいるのに対して、アメリカではその比率は1/4以下です。女性にも同じような傾向が見られます。これは日本人男性は米国人男性と比較して一般的に夫としての魅力に欠けるということを示しているのでしょうか?
そして最も興味深いのは、アメリカのジェネレーションX世代に大体相当する、この表で行くと35才から54才までの世代であって、日本では団塊ジュニアに当たる世代における男女間の結婚経験の差です。この世代における結婚経験の差が、アメリカにおいては大体5%程度で収められているのに対し、日本ではほぼ常に10%を上回っています。
これはいったい何故か?考えられる仮設としては、
1) 女性がより高齢の男性と結婚する傾向が日本のほうがアメリカより強い
2) 日本のほうがアメリカよりも、結婚の件数に対する離婚の比率が高く、さらに日本の男性は再婚する頻度が高い
3) 上述の傾向は、世代別人口に差があれば更に顕著に現れる
これ以外に思いつくことがあれば、是非コメントを頂ければ幸いです。


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